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【フリーペーパーとインターネットの蜜月時代】

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 OL向けのフリーペーパー、シティリビングが、ネットを通じて配信サービスを始めた。
紙媒体のコンテンツをPDFに落としてネット上で配信しているケースは良く見かけるが、Acrobatリーダーでデータが開くのを待つ間はいかにもジリジリする。シティリビングは、コンテンツ企画制作会社のワンゴジュウゴと提携して、新しいソリューションを活用し、Web上でパラパラとストレス無くページがめくれ、読みたい記事をぱっと拡大できる。この文章にリンクをはっているので実際に試してほしい。シティリビングではこのWeb版を本体(紙)版の発行と同時にアップすることにしている。
 無料のフリーペーパーを何故さらにネットで配信するのか?もちろん、こうした本体コンテンツをまるごとWebで配信するという技は、無料(フリー)であるからできることなのだが・・・

フリーペーパーのビジネスモデルとしてのポイントは、広告収入と発行コストのバランスをとり、如何にして利益を最大化するかという、オプティマイズのノウハウにある。無料だから誰にでも配布してくれるのかというとそうではなくて、厳密な配布ポリシーが貫かれている。姉妹紙でサンケイリビングという主婦向けのコミュニティペーパーがあるが、カトラーの住んでいる足立区への配布計画は、この先10年後にも無いという。一種の差別だ!と憤慨して見せるが、カトラー家のView image">「奥様」を思い浮かべれば、内心は「まあ、無理もねえか」と思っている。

シティリビングの場合、配布数を増やすことは簡単にできるのだろうが、これ以上、部数を増やしても広告収入の増加につながらないという判断が働いている。Webでの配信はコストを最小限に抑えつつ、リーチを拡大させ読者満足を高める手段になっている。

フリーペーパーとインターネットは、本来、兄弟のような近しい関係にある。これまで別働隊のように動いていたのは、リアル(紙)とヴァーチャル(ネット)の区分けがあって垣根が存在したからだ。しかし、ネットの世界でブロードバンド化と常時接続が常識となり、さらに、シティリビングのケースのようにコンテンツの配信技術が進化したことでユピキタス的環境が形成されつつある今、紙とネットの世界がクロスオーバーする時代を迎えた。

リクルートとヤフーが急接近している理由のひとつもここにある。両社は、就職、転職関連情報を手始めに、アライアンスを強めていくという。中でも注目されるのが、電話帳情報を軸にした地域情報分野でのコラボレーションの可能性だ。ホットペッパーでフリーペーパーの可能性に目ざめたリクルートにとっては、地域情報分野に次の魚が見えてくるのだろうし、圧倒的なパワーを持つポータルに成長したヤフーにとっては、地域情報の世界でもNo.1サイトとして進化していくために、地域情報をマネー(=広告)に転化させていくリクルートのノウハウは魅力に見えるはずだ。

フリーペーパーとインターネットに蜜月関係が生まれたことは、両社が接近していく時代の到来をも暗示する。

(カトラー)

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コメント

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» 「ぱらぱらめくる」から ぱらシティ [■ idea hint ■]
フリーペーパーが以前にまして街中に増えてきたような気がする。これだけネットが普及してもやはり紙の閲覧しやすさ。手軽さはネットに置き換えられな便利さがある... [続きを読む]

受信: 2004.06.03 12:56

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