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アクティブシニアの熱い夜①                     ~北千住「ハリウッド」という竜宮城~

holywood_buildingholywood_rogo北千住に「ハリウッド」というグランドキャバレーがある。
若い方々は「グランドキャバレー」という言葉自体馴染みがないだろうが、この「ハリウッド」のオーナーは、福富太郎というキャバレー王と言われる人物で、往年の人気深夜TV番組、11PMやワイドショーなどにも引っ張りだこだった有名人だ。浮世絵の収集家としても知られている。

「ハリウッド」はグランドキャバレーというだけあって戦艦大和のように巨大である。北千住の中でも一際目立つ3階建てのビルにネオン看板が煌々と輝いている。今でこそ1階が「やる気茶屋」という居酒屋になっているが、かつては100人をこえるホステスが在籍し、3階建てのビルが連日連夜、満杯になっていたという。昔はともかく、今は一体どういう人がここを利用しているのだろうか?そうした疑問を持ったのは、北千住の町を歩いている時に、ハリウッドの前に「高見盛来店中!」という立て看板を偶然見かけたからであった。
周囲に聞いても、キャバクラやクラブに通っているという話は聞くが、グランドキャバレーに行ったことがあるという人間は一人もいなかった。「誰も知らない、でも高見盛も通っているという巨大キャバレー・北千住ハリウッドとは一体何なのか?」いったんこうした想念が生まれると、どんどん頭の中で膨れ出す。これは一度何としても探検しなくちゃと勝手な理屈をつけて地元の悪童を誘って、探訪に出かけた。私たちのような中年探偵団のために「見学コース7350円(60分)」というポッキリ料金が設定されていて、このお得パックを利用しての探訪となった。

北千住「ハリウッド」の店内で見たモノ

北千住ハリウッドの店内は思いの外明るく、そして想像していた以上に広かった。ボックス席がズラッと並んでおり、前方が楽団の演奏スペースだろうかガランとあいている。席に案内されるとホステス嬢が3人程ついた。いずれも年の頃としては、20代後半から30代前半という感じだ。彼女たちは席に着くや何を思ったのか「わぁーうれしい!お客さんたち若いわね~」とはしゃぎ始めた。
「オイオイ40男をつかまえて若いはねえだろう」と内心しらけてあたりを見回すと、あるモノに目がとまり、「えっ」とわが目を疑ってしまった。ズラッと並んだボックス席は、半数以上が埋まっていて、その日は結構混み合っていたのだが、我々の席から見えたのは、ボックス席の背中越しに見えるお客の後ろ頭が、悉く禿げ上がっている光景であった。
ずらりと並んだ禿頭の列を見て、一瞬にして私はマーケティング的観点から事態を分析、納得・理解した。すなわち、グランドキャバレー「ハリウッド」は、シルバービジネスに見事に業態転換していたのだ。キャバレー王、福富太郎は、グランドキャバレーという業態に全く新しい鉱脈を発見したのかも知れない。

ハリウッドでのお楽しみは、チークタイムだ。老人達が、ホステスの手を引いて次々とボックス席から立ち上がり、前方のダンススペースで体を寄せ合ってチークダンスを踊り始めた。
感動したのは、彼らが本当に楽しそうに生き生きとに踊っていたことだ。北千住ハリウッドは彼らにとって竜宮城のような場所なのだろう。夢から醒めれば、老いた自分の姿と向きあわなくてはならないとしても、今夜、この場所では、若い頃のイイ男に戻り、女性との甘い夢の世界に遊んでいたい。アクティブシニアたちのこうした心情や「熱い夜」に対する理解を欠いたら、シルバービジネスなどという言葉は空虚に空回りするだけだろう。ハリウッドのように、表向きには、シニア向けなどと看板を掲げないというのも重要だ。年寄りとしてカテゴライズされるのは、最も彼らが嫌うところだからだ。

誤解無きように言っておくが、北千住ハリウッドの心優しきホステス嬢たちは、われら中年探偵団の心も十分癒してくれた。キャバクラ嬢などと話していると、話題探しに疲れ果ててしまうわけだが、オヤジギャグが通用するということだけで、中年探偵団の私の連れ合いなどは、すっかり気に入ってしまったようだ。

(カトラー)

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Comments

老人たちが見栄を張って若い娘と遊ぶといえば、なんとなく眉をひそませてしまうような印象があるのに、カトラーさんがそれを語ると、少年の心を忘れない男の人たちと心優しいホステス嬢たちという図式が頭にうかんで、なんとなく和やかな気持ちになりました。

Posted by: Tinkle | 2005.02.10 at 12:20 PM

今度行きたいので
北千住駅からの地図を知らせて。

Posted by: 新妻誠二 | 2005.07.14 at 10:25 AM

昔ながらのキャバレーって、行ったことないんです。すでにキャバレーではなく、キャバクラになってましたから。

でも、ほんとのところ、いったいどこに差があるのか良くわかりません。人に言わせると、キャバレーは、客が接待されるところ、キャバクラは客が接待するところ、という人もいて、なるほどーと、思ったこともありますが。たしかにキャバクラは疲れます。

最近はキャバレーと言っても、なんか、みんなキャバクラのようで、今は高級クラブというのが、実は昔のキャバレー精神が残っているところなんじゃないかと、思ったりもしてます。昔のキャバはしらないんですが、勝手にそう思ってます。

あ、そうそう、生バンドのチークはいいですよね。はい。

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Posted by: テレビなコラム | 2007.10.06 at 05:44 PM

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